9月に入り、太陽の強さが一段落しました。
関東や東北では、まだ9月半ばだというのに朝晩の気温がずいぶん低くなっています。残暑というほどの名残もなく、あっという間に秋になってしまった、という印象を受けた方も少なくないでしょう。

さて、こういきなり肌寒くなると、心にも身体にもぬくもりが欲しくなるものです。
秋は恋の季節といわれるように、自然と恋愛モードが高まる時期。
今回はなぜ秋になると人恋しくなるのか、その不思議に迫ります。今まさに新しい恋を求めておセンチになっているアナタ、そのトキメキ、本物ですか?
秋に恋をしたくなる人が大多数

とある調査によると、「恋をしたくなる季節といえば」の問いに一番多い答えは「秋」だそう。ほとんどの人は肌寒さとともに人恋しさを覚えるようです。
ではなぜ秋に恋がしたくなるのでしょう。
理由は人によってさまざまですが、「肌寒くなってくると人にくっつきたくなるから」「夜が長くなってくると一人だと寂しい」などの声が。
また、これから冬にかけてカップル向けのイベントが目白押しとなるのも、人恋しさに拍車をかけているのかもしれません。
しかし、寒さや夜の暗さが恋を助長するのだとしても、それはなぜなのか?
次の項目ではその疑問についてお答えします。
秋の人恋しさは動物としての防衛反応

暑く明るい夏に比べ、秋はこれから冬にかけてどんどん気温が下がり、昼の時間が短くなっていく季節です。
寒さや暗さは動物にとって生命維持の妨げになる恐れがあり、不安を掻き立てる要因となるもの。そのためこの季節の動物たちは、自然と活動レベルを下げて自己防衛を優先するようになります。
つい忘れがちですが、私たち人間も動物。人間にも、陽気の変化で寒さや暗さを感じると、自分を守ろうと無意識の行動に移る傾向があります。
実はこれが「人恋しさ」の正体。
人間は寒さや暗さを感じると、他の人とくっついて暖を取ろう、誰かと一緒にいるようにして暗さへの不安を払拭しようとします。
そうやって相手との親密度を上げることが、自分を守ることにつながるとわかっているからです。
しかしこれは自己防衛のための本能的な手段であり、残念ながら恋心に起因するものではありません。
恋しいという字は使われていても、本当の目的はまったく別のところにあるのです。
恋の相手が「人」とは限らない

たとえ防衛本能だとしても、やっぱりなんとなく寂しい、何かで満たされたいという気持ちは募るもの。
とはいえ恋愛は相手のあること。自分だけ盛り上がったところで、成就に結び付くものでもありません。
そんなときは、恋以外のものに目を向けてみるのも一つの手。
恋をするのにはもちろんですが、家族や友人との時間を増やしたり、自分を磨く時間にあてたりするのにも、秋という季節は最適です。
恋をするなら、自分を高めてくれる相手としたいもの。ならばそれが「人」以外のものであったとしても、プラスになりこそすれ、マイナスになることはないはずです。
今のうちにいろいろな勉強をしたり新しい経験を積んだりしておくことが、後で本当に素敵な恋愛を呼び寄せるきっかけになる可能性もあります。
秋特有のひんやりとした空気に流されて勘違いの恋に走らないよう、確かな目を養うのにも一役買ってくれるはずですよ。